残酷すぎる成功法則[書評]

読書




自分は普段、あまり自己啓発本を読みません。

というか、20代のときに色々と読み漁り、自己啓発系のラジオとかも聞いてはいたのですが、最終的に行き着く先は同じ話というか、結局自分の行動を変えねれば何もならないということで、最近は歴史等、教養が身につく本を読むようにしています。

ただ、たまたまAmazon Primeでタダで読める本の中にあった「残酷すぎる成功法則」という本がレビューが良かったので読んでみたところ、思いの他ハマって読み切ってしまったので紹介したいと思います。

エビデンスを以って成功法則が正しいかどうかを検証する

誰かの成功本を読んだときに、この人がたまたま運が良かったから成功したのか、それとも成功法則に則り行動したから成功したのかは判断しづらいです。

つまり、個人の経験則に基づく成功体験というのはあまり参考にならないのですが、逆にある程度の集団の傾向を分析し、このように行動した方が成功しやすい、ということがわかれば、日々の自分のスタンスに取り入れやすいものと思います。

この「残酷すぎる成功法則」は、そうした数々の成功した人、失敗した人の行動を分析し、エビデンス(統計情報)を以って成功法則を見定めた、ある意味今までありそうでなかった本です。

例えば、偉大な業績を残したリーダーにありがちな素質とか、想像を絶する環境を乗り切ることができる人の考え方とか、相手の行動に対し正しい選択を行うためには、確率から考えてどう行動すべきなのか等、すべてが数字に基づいて結論づけられています。

まあ、人の定性的な側面がどれだけ正しくデータに反映されるのか、というような疑問はあるものの、数字と根拠を示されることで、納得感はすごく感じます。

特定の条件を達成するために必要な素質は意外なもの

個人的に面白かったのが、アメリカの海軍特殊部隊シールズの入隊訓練は94%の候補者が脱落するが、その中で乗り切れる素質を持った人はどんな人か、という話です。

それは体力が並外れてある人とか、驚くべきガッツを持った人、とかではなく、楽観主義者かどうか、ということらしいです。

これは優れた保険営業マンにも言えるらしく、保険の営業というと過酷な営業(=人が普通は必要としない商品を売る)であり、それを売りさばける人は優れた営業マンだと言えると思いますが、こちらも重要なのは人と話すのが得意とか、外交的、ということではなく、楽観主義であることらしい。

つまり、今回はたまたま上手くいかなかっただけさ、と思うか、自分はこの仕事に向いていないのでは、と考えられるかによって、その後の成功率が変わってくるわけです。

たしかにこれは、こと仕事という面だけにおいても、関係しているような気がする。

僕がやっている仕事についても、大変で度々辞めたくなる衝動には襲われるものの、長く続けた人はやはり優秀です。もちろん人間諦めが肝心、という言葉もあるものの、一方で楽観的に続けたことによるメリット、というのもある気がします。

そして、統計的にこういう結果が出ているのは、すごく励まされる気がしますよね。

まとめ

他にも巷でよく囁かれている成功法則が正しいのかどうかを検証していて、なかなか面白いです。興味深いのは、短期的に見てみるとメリットがあることでも、長期的に見ると真逆の選択をしている人の方が成功しやすい、等、様々です。

結構ボリュームのある本ではありますが、何回か読み直して上手くいく傾向みたいなものは把握しておこうと思います。




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