最近、ポケモンアプリの最新作が出て話題となった。
なんと、睡眠×ゲームという、全く新しいタイプのゲームだったのである。

とはいえ、睡眠という聖域にゲームを持ち込むのは、気が引けてしまう・・・と思うのは、自分がおじさんだからだろうか。
さて、そんな健康に関心が高まる今日この頃、ネットで紹介されていて、気になり買ってみたのが以下の本。
著者はアメリカの睡眠科学者であり、カルフォルニア大学の教授であるマシュー・ウォーカー。
実は生物が睡眠を取る理由は、割とつい最近まで不明だったらしい。
1970年代には、睡眠にはなんの役割もない、と大真面目に唱える学者がいたほど、睡眠については解明されてこなかった。
だが、確実なこととして、睡眠を取らないと生物は死んでしまう。
例えばラットを眠らせないでおくと、平均15日で死亡する。
しかも、眠らないことにより、体中の肌がぼろぼろになり、内臓は内出血を起こし、免疫機能が大きく低下する。
眠らないと身体を維持できないのだ。
昔、ホリエモンこと堀江貴文さんが、どんなに忙しくても必ず8時間睡眠を確保している、という話を本で読んだことがある。
Amazonのジェフべゾフも同じだそうで、かなり睡眠には気をつけているらしい。
では、睡眠はどの程度取る必要があるのか、睡眠にはどんな効果があるのか。
睡眠は最強の健康薬である

健康ブームが叫ばれてずいぶん経つが、本によると食事、運動、睡眠のうち最も健康に大切なのは睡眠であるという。
睡眠は心身を健やかに保つための最強の薬である、ということだ。
色々な薬を飲んだり、サプリを飲んだり、最先端のスポーツ科学を試す前に、毎日規則正しく8時間睡眠を取るようにすることを心がける。
正しい睡眠を取ると、以下のような効果がある。
- 知的で合理的判断ができるようになる
- 記憶が定着する
- 運動スキルを高める
- 新しいアイディアが浮かびやすくなる
- 嫌なことを忘れる
- アルツハイマーのリスクを軽減する
- 糖尿病のリスクを軽減する
- 血圧を正常にする
- 肥満のリスクを軽減する
- ガンを防ぐ
一方、睡眠に対し、やらない方がいいことは以下である。
- 寝る前にアルコールを飲む
- カフェインを取る
- 寝る前にブルーライトを受ける
- 睡眠薬を服用する
- 目覚ましをかける(特にスヌーズ機能がよくない)
つまり、睡眠を8時間取るだけで、短期的な健康、長期的な健康、そしてアウトプットの精度を高めることができる。
肉体的な疲労回復だけではなく、精神的な面倒も見てくれるのだから、これほどコスパがよく、楽な健康法はないだろう。
まあでも、世間ではあまり積極的には宣伝されないかもしれない。なぜかというと、金にならないからね。
睡眠の質とはレム睡眠とノンレム睡眠
レム睡眠とノンレム睡眠という言葉を聞いたことがあるかもしれない。
動物によって、レム睡眠とノンレム睡眠のバランスは異なるが、人はレム睡眠の長さが他の動物と比較して突出して長い。
人はレム睡眠によって、脳を複雑化、高度化させてきた。
つまり、日々十分なレム睡眠を取ることが知能指数の発達に大きな影響を与えている。
一方、ノンレム睡眠は記憶を整理し、脳の掃除をしてくれる。ノンレム睡眠は深い眠りをしているときに起こる。
このレム睡眠とノンレム睡眠が交互にくることで、睡眠は構成されている。
そして、睡眠時間が短くなると、本来必要なレム睡眠、ノンレム睡眠が確保できなくなってしまう。
また、睡眠薬を飲んだ状態では、一見寝ているように見えるが、その睡眠の中身は本来自然に寝たときの内容とは異なり、質が劣る。
そのため、著者は睡眠薬に依存して眠ることに対し、批判的な意見を述べている。
まとめ
その他、上記の効果に関する細かい説明や、睡眠に関する研究の内容が色々と書かれているが、結局のところ、自分たちがやるべきことは、自然な睡眠を8時間、規則正しく確保する、ということだ。
それを行っていれば、大体のことはうまくいく。
睡眠はインフラなのだ。改めてその効果を知り、睡眠になおいっそう、気をつけようと思った。
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